サブスク型スタンプの登場で変わる消費スタイル
- 一つずつ購入していたスタンプが、毎月借りて使うものに変わった
- サブスクは選択肢を増やした一方で、ユーザーの基準も高めた
- キャラクターは小さな話し方の辞書になる
- LINEの事例は、クリエイターに新しい収益計算の方法を示している
- NAVERブログやTistoryで親しまれてきた場面が変わる
- WordPressでは、まず目的を決めなければならない
- サブスク型消費が個人サイトに投げかける最大の問い
- スタンプは所有物ではなく、関係をつくるツールになる
- よくある質問
- Q. WordPressにスタンプを入れると、訪問者の滞在時間は長くなりますか?
- Q. サブスク型スタンプのように、WordPressでも多くのキャラクターを用意すべきですか?
- Q. ブログ記事には、どのようなリアクションボタンが合いますか?
- Q. 無料の絵文字と自作のキャラクターを一緒に使ってもよいですか?
- Q. キャラクターによってサイトの表示速度が遅くなることはありますか?
- WordPress関連プラグイン
仕事帰りの地下鉄で、ある人が友人にメッセージを送ります。「今日は本当に大変だった」という文の後ろに、泣きそうなキャラクターが一つ添えられています。文字だけなら短い愚痴にすぎませんが、その小さな絵一つで伝わる感情の温度は変わります。
ところが最近では、キャラクターを一つ購入するたびに個別に支払う人は少なくなりました。月額料金を払って、数多くのスタンプを好きなときに使うスタイルが定着しつつあります。この変化はメッセンジャーの中だけにとどまらず、ブログや個人サイトが読者とコミュニケーションを取る方法にも影響を及ぼしています。
一つずつ購入していたスタンプが、毎月借りて使うものに変わった
かつてのスタンプ消費は、比較的シンプルなものでした。気に入ったキャラクターのセットを選び、一度購入した後、長く使い続けるスタイルです。お気に入りのスタンプを集める楽しさもあり、友人がどのキャラクターを使っているのかを見ることも、小さな流行になっていました。
サブスク型モデルは、この流れを変えました。ユーザーは特定のキャラクターを所有するというより、必要なときに数多くの表現を取り出して使うようになりました。映画を一本ずつ購入する代わりに、動画配信サービスを利用するのと似ています。
カカオは2021年、イモティコンプラスを開始しました。カカオが公表した資料によると、2023年には同サービスの購読者が200万人を超え、スタンプを利用する人は月平均で約3,000万人に達しました。
この数字が示しているのは、単なる人気だけではありません。スタンプはもはや特別な装飾ではなく、日常的に使う言葉の一部になったということです。「わかった」という一言も、どんな表情や身ぶりとともに送るかで、まったく違って伝わるからです。
サブスクは選択肢を増やした一方で、ユーザーの基準も高めた
サブスクを始めると、ユーザーはより多くのキャラクターを試すようになります。今日は疲れた会社員のキャラクター、明日はおどけた動物のキャラクター、家族との会話では柔らかな表情を選ぶといった具合です。
ここで意外な変化が起こります。ユーザーはキャラクターの名前よりも、状況に合った表現を先に探すようになります。「ごめん」「ありがとう」「今は忙しい」「私もそう」といった、よく使う言葉をどれだけ自然に表現できるかが重要になるのです。
カカオが紹介した資料には、一つの短い言葉に合う表現が数千種類も存在するという事例もあります。同じ「はい」でも、控えめな「はい」、かわいらしい「はい」、そっけない「はい」、喜びにあふれた「はい」がそれぞれ用意されているわけです。
つまり、サブスク型市場では、絵をきれいに描くだけでは十分ではありません。ユーザーがいつその絵を使うのかを、まず考える必要があります。キャラクターの顔立ちよりも、会話の中での使いやすさが強い競争力になるのです。
キャラクターは小さな話し方の辞書になる
人によって話し方が違うように、キャラクターにもそれぞれの話し方があります。静かに寄り添うキャラクターもいれば、大きく笑って場を盛り上げるキャラクターもいます。ユーザーはその違いを借りて、自分の感情を表現します。
この点で、スタンプは単なる絵ではありません。言葉にして直接伝えるのが照れくさい感情を代わりに伝えてくれる、小さな通訳のようなものです。だからこそ人気キャラクターは、かわいらしい姿だけでなく、人々が日常で頻繁に経験する瞬間を的確に捉えています。
LINEの事例は、クリエイターに新しい収益計算の方法を示している
LINEも、個別購入と並行してサブスク方式のスタンプサービスを運営しています。LINEのヘルプによると、一部の国では定額料金を支払うことで、対象となるスタンプを無制限に利用できます。
LINEクリエイターズマーケットでは、販売開始から180日が経過したスタンプがサブスクサービスに参加できます。公開されたばかりの作品がすぐにサブスクの一覧に加わるのではなく、一定期間販売された後、新たなユーザーに出会う仕組みです。
クリエイターの収益の考え方も変わります。個別購入では、誰かが一つのセットを購入したかどうかが重要ですが、サブスクでは、どれだけ多くのユーザーが実際にそのスタンプを送ったかが重要です。LINEの規約では、サブスク利用者数と定められた単価、実際の利用比率をもとに分配額を計算すると説明されています。
この仕組みは、クリエイターに二つの課題を突きつけます。一度目を引く絵をつくることと、さまざまな場面で繰り返し使われる絵をつくることは、別の作業だからです。
最初は、派手な表情で人の目を引くことができます。しかし、サブスクサービスの中で長く使われ続けるには、朝のあいさつ、会議前の緊張、返信が遅れたとき、週末の約束といった、繰り返し登場する生活の場面を描かなければなりません。
NAVERブログやTistoryで親しまれてきた場面が変わる
韓国のブログ利用者にとって、キャラクターは見慣れない装飾ではありません。NAVERブログの記事の間には表情が入り、Tistoryのコメントには短い画像が添えられ、カカオトークの会話ではキャラクターが文末の感情を担ってきました。
こうした経験を重ねてきた読者は、WordPressにも同じような気軽さを期待できます。長い記事を読みながら小さなリアクションボタンを押したり、記事の案内に合わせてキャラクター風のアイコンで意見を残したりする使い方です。
WordPressのブロックエディターは、文章、画像、リスト、動画などの要素をブロック単位で配置します。WordPressの公式文書によると、2018年12月のバージョン5.0以降、このエディターが標準エディターとして定着しました。
これは、サイト運営者が記事の中にスタンプ要素を入れやすくなったというだけではありません。記事の流れに合わせて、感情表現やリアクション、案内文をそれぞれ配置できるということです。キャラクターを一枚の装飾で終わらせず、読者が行動する場所に変えられます。
WordPressでは、まず目的を決めなければならない
サイトにキャラクターを取り入れる前に、「かわいいから入れよう」と考えるより、「読者に何をしてもらいたいのか」を先に問いかけるべきです。記事を最後まで読んだか知りたいのか、共感したかを知りたいのか、次の記事へ誘導したいのかによって、使い方は変わります。
- 記事の感情をやわらかく伝えたいときは、装飾型のキャラクターを使います。
- 読者の反応を受け取りたいときは、ワンタップで押せるリアクションボタンを使います。
- 次の行動を案内するときは、表情と短い文章を組み合わせます。
- 商品や講座を紹介するときは、動きの多い表現を避けます。
WordPressのプラグインディレクトリには、記事やページに絵文字リアクションを付け、リアクション数を表示するツールが公開されています。こうした機能は、コメントを書くことに負担を感じる読者にも、非常に短い参加方法を提供します。
ただし、リアクション数が多いからといって、記事の内容が優れているとは限りません。数字を集めることに集中すると、サイト全体が遊園地のように見えてしまうおそれがあります。
キャラクターは記事の意味を助ける脇役であり、内容を覆い隠す主役になってはいけません。キャラクターを単なる装飾ではなく記事の一要素として配置する場合は、インストールしたキャラクタースタンプをDecoBlocksのInsert Character Stickerから記事に挿入できます。
サブスク型消費が個人サイトに投げかける最大の問い
サブスク型モデルの本質は、「たくさん所有すること」ではありません。「必要な瞬間にすぐ取り出せること」です。この変化は、個人サイトの運営者にとっても重要なヒントになります。
読者はサイトを訪れるたびに、新しい機能を覚えたいわけではありません。ボタンの形が見慣れていて、リアクションの方法が簡単で、どこを押せばよいのかすぐにわかることが大切です。メッセンジャーでスタンプを選ぶような自然さが求められます。
そのため、WordPressでキャラクターを活用するなら、ユーザーが選ぶ負担を減らすのがよいでしょう。リアクションの種類を10個以上に増やすより、「役に立ちました」「もっと知りたいです」「次の記事も読みます」のように、目的が明確なものをいくつか選ぶ方法です。
もう一つ注目したいのが、繰り返し使われることです。サブスクサービスが成功した理由は、毎回新しいものを見せているからだけではありません。人々はよく使う表現を素早く見つけ、慣れ親しんだキャラクターで気持ちを気軽に伝えています。
個人サイトも同じです。記事ごとにまったく異なる装飾を施すより、サイト独自の表情や色をいくつか決め、繰り返し見せるほうが記憶に残ります。読者はその表情を見るだけで、「このサイトの記事だ」と感じるようになります。
スタンプは所有物ではなく、関係をつくるツールになる
個別購入の時代の問いは、「何を買おうか」でした。サブスク時代の問いは、「どんな場面で何を送ろうか」へと変わりました。消費の中心が、モノから状況へ移ったのです。
この変化は、キャラクターをつくる人にとっては、日常を観察せよという意味を持ちます。サイト運営者にとっては、読者がどの文章で立ち止まり、どの箇所でうなずくのかを見極めよということです。
キャラクターの上手な使い方は、訪問者を無理に笑わせるものではありません。長い説明の後にひと息つける余白をつくり、難しい案内をやわらかくし、一人で読む記事を会話のように感じさせます。
結局のところ、サブスク型スタンプモデルが変えたのは、支払いの方法だけではありません。人々は今や、キャラクターを集めるだけでなく、自分の言葉や感情に最も合う表現を選んでいます。
WordPressでこの流れを取り入れるには、まず読者が置かれている状況を思い浮かべることです。そのうえで、一つか二つの表情と簡単なリアクションから始めればよいでしょう。小さくても的確な一つの表現が、長い文章よりも長く記憶に残ることがあるからです。
よくある質問
Q. WordPressにスタンプを入れると、訪問者の滞在時間は長くなりますか?
A. キャラクターを入れるだけで滞在時間が伸びるとは限りません。ただし、記事の感情を伝えやすくし、リアクションを簡単にすれば、参加が増える可能性はあります。
Q. サブスク型スタンプのように、WordPressでも多くのキャラクターを用意すべきですか?
A. 必ずしもそうする必要はありません。読者がよく使う場面を先に決め、その状況に合う表現をいくつか用意するほうが、わかりやすいでしょう。
Q. ブログ記事には、どのようなリアクションボタンが合いますか?
A. 「役に立ちました」「共感しました」「もっと知りたいです」のように、記事の目的と結びついたボタンが適しています。かわいい表情だけを並べると、リアクション結果を解釈しにくくなります。
Q. 無料の絵文字と自作のキャラクターを一緒に使ってもよいですか?
A. 「無料」という言葉が、商用利用まで許可しているとは限りません。利用範囲と著作権の条件を確認し、自作の絵や利用許諾が明確な素材を使うのが安全です。
Q. キャラクターによってサイトの表示速度が遅くなることはありますか?
A. 大きな動く画像や外部機能を数多く読み込むと、表示が遅くなる可能性があります。軽量な画像と少数のリアクション機能から始め、まずはスマートフォンの画面で確認するとよいでしょう。